2/12 《自己最長距離記録 139.5m》 空を飛ぶ感覚は? 飛びすぎると脳内麻薬過剰分泌!?
雪印メグミルク杯で139.5mも飛びました。
スキージャンプのジャンプ台には設計上安全に着地できる飛距離(HS)があらかじめ決まっています。札幌の大倉山ではHS137mまでが設計上安全に着地できると言われていますが、今日はそれを2.5mも上回るジャンプができました。
約140mも空を飛ぶ感覚はどんなものか、みなさんにお伝えしたいと思います。
まず、飛び出し速度は時速88キロでした。高速道路を、ゆっくり走ってるくらいの感覚ですね。
そこから一気に空中に飛び出していきます。この時、足を伸ばすタイミングがシューズ1足分ズレるだけで、飛距離は、10mほどロスします。時間にして、約0.01秒の中正確に動かなくてはいけません。
そして0.6秒ほどで空中姿勢を完成させます。ここまできたらあとは、簡単です。動かず、風が来るのをただ耐えるだけです。
風を感じた瞬間に風の流れを感覚で感じ取り、風に乗ります。この風に乗る感覚はプールで泳ぐ時の水の抵抗のような感覚に似ていると思います。
風を受け飛んでいくと、どんどん地面から離れていきます。重力に逆らいながら、2本のスキーと体だけで風を掴み、進んでいきます。
飛距離が伸びるにつれ、着地点がどんどん平になっていきます。ジャンプ台の着地面は最高斜度約35度ですが、HSからはどんどん平になっていきHSを超えると、足にかかる衝撃は大きくなります。
私のジャンプは飛行曲線が他の選手よりも高いこともあり、着地した時の衝撃で、膝とハムストリングにかなりの負荷がかかります。
イメージでは2階のベランダから角度のある地面に時速90キロ以上で飛び降りるような感覚です。
自分でレポート書いてて、やってることがいかに危険か痛感します。
でも、この危険で爽快なジャンプをすると楽しくて、気持ちよくてまた飛びたい!!となります。
脳内麻薬が過剰に分泌されているんでしょう。
異次元の飛行曲線からの139.5m 動画はこちらから
このレポートを書いている今でも今日のジャンプが楽しすぎて、興奮して寝れません。
改めて、スキージャンプが楽しくて、好きなんだなと実感した1日でした。
今週末は札幌w杯があります。出場はできませんが、テストジャンプとして大会をサポートします。
世界のトップ選手たちに今の実力がどれだけ通用するか、腕試しができることにワクワクを感じています。
次回はテストジャンプの重要性についてレポート書きます!
では、また。