2024/09/11 13:07
投の形とは〜真捨身〜
今回は、投の形の中でも最もダイナミックで観客を惹きつける真捨身(ますてみ)についての説明をしたいと思います!
まず、真捨身の技は、巴投げ、裏投、隅返しの3種類で構成されます。
巴投げ
真捨身のなかで最初に行われるのが、この巴投げという技です。
組み合った状態で、押し込んでくる取に対して、受は、抵抗するように押し返します。取は、押し込みつつも、受の押し返す力を使い、引きつけながら受の懐に入り込みます。バランスを崩した受の股関節辺りを足の裏で蹴り上げ、投げるという技です。
この技は、最初の噛み合った状態での拮抗が軽すぎると技全体が安っぽく見えてしまうので、いかに体幹に力を入れ、押し合うことができるのかがまず大切になってきます。また、取は、より遠くに、より勢いよく投げるために2人の間であったり、投げたい方向と蹴り上げる方向を一致させるなど、細かな技術が求められます。
裏投
次に裏投です。向かい合った受と取がお互いに歩み寄り、受が頭部を殴りにかかってくるのを感じとるとすぐに、取は、片腕を受の腰の深いところまで回しながら引き寄せ、腰あたりに深く入り込みます。受が前に出てくる勢いを利用して、取は、後ろ方向に倒れながら、片腕で受の腹部を押し上げ、自身の真後ろに投げるという技です。
この技は、観客が最も盛り上がる部分であり、この技の完成度が後半の技の完成度に大きく影響を及ぼすと感じています。私たちが最も自信を持って行うことができる技であり、世界大会でもこの技で会場を大きく沸かせようと思っています!
隅返し
この技は、まず受と取が自護体という体制でお互いの手を肩甲骨辺りと膝部分に引っかかるようにして組み合い、取は、下がりながら左右に受を崩します。最後に両足を近づけて、受を上に吊り上げながら片足を受の膝裏の上部分に引っ掛け、倒れながら投げる技です。
この技は、まず自護体という体制がかなり難しいです。お互いに引き合いながらも釣り合いをとるというどちらかの力が少しでも強くなるとバランスを取れなくなり、見栄えが悪くなることにつながるため、度重なる反復練習を積むことで自然とできるようになりました。また、取が投げるタイミングと受が投げられるタイミングにズレが生じると威力が落ちてしまうため、お互いが調和することが重要な技となります。
これで、真捨身の説明は終わりです。
次回は、投の形の最後を飾る横捨身です!!