2023/06/15 10:48
✍️特別編(後編)✍️ 「子どもたちに大きな刺激」鹿児島の所属先幹部が語る土肥選手の今
当初はプロへの選択に迷いも
高校3年の時、アルゼンチンで開催されたブエノスアイレスユースオリンピック2018で金メダルに輝いた土肥選手。卒業後の進路として選んだのは、鹿児島県山岳・スポーツクライミング連盟への所属だった。
だが当初は選択に迷いもあったようだ。同連盟の強化委員長で、当時、スカウトにあたった福岡彰さんが振り返る。
「海外でも結果を出していたのに本人はまだプロで結果を出していけるのか、不安な様子でした」
遠征で一緒になった際に約束をとりつけては「気負わずに自分のクライミングを続けてほしい」などと声をかけ続けた。
最終的に土肥選手は所属を決めるが、説得し続けてよかったと福岡さんは胸を張る。
(福岡さま提供。1番左 福岡彰さま。右から2番目 土肥圭太選手)
「活躍が地元のパワーになっているだけではなく、鹿児島を訪れた際には練習会で若手選手や子どもたちに現役選手としての経験やアドバイスを伝えるという、コーチ陣にできない仕事をしてくれている。皆に大きな刺激を与えてくれています」
(福岡さま提供。強化練習会にて)
東京2020オリンピックで惜しくも出場を逃すも、昨年、次回大会の強化選手に指定された土肥選手。福岡さんは「チャンスも十分あるのでパリで活躍する姿をぜひ見せてもらいたい。鹿児島からも応援する人たちが大勢いる」とエールを送っている。