合宿所の歴史〜引き継いだ思い〜vol.2
男子合宿所としての運用
竹腰が2015年に部長を引き継いだ際、第2合宿所と呼ばれていたこの合宿所には10名の学生が生活をしておりました。現役学生9名と付属専門学校に通う卒業生(コーチ兼トレーナー)でした。全てがクロスカントリー競技の学生であり、長距離種目を専門とする学生たちらしくコツコツと物事を作り上げる感性のある学生たちばかりだったことを覚えています。良い新入生が入ったこともあり、久々にインカレにて得点を挙げたのもこのシーズンでした。日体大のクロスカントリーチームに活気が戻った年として、各地のOBOGから声をかけていただく機会が増え、男女ともに高校の全国大会で上位の経験を持つ有力な生徒が進学をしてきてくれるようになりました。特に女子のチームが力をつけてきたのが2017年頃からでしょうか。
当時の女子チームは基本的に大学の教育寮である和泉寮に入ることを前提としてリクルートを行なっておりました。1年のうち4月〜10月までを世田谷のキャンパスで過ごし、11月〜3月までの遠征先で過ごすスキー部の学生にとって、この和泉寮での生活は楽しくもあり、厳しくもあるものであったと思います。学生寮らしい厳しい規律があり、それに加えて3年生以上は寮委員として後輩の指導ができる学生のみが寮に残ることを許可される寮です。1年のうち4〜5ヶ月不在となるスキー部の学生が、寮委員としての準備期間を持てるわけはなく、3年生以降は大学近隣でアパート住まいをするのが通例となっていました。これはスキー部員だけではなく他のクラブでも同じことであり、地方から進学をしてきた学生たちには金銭的な負担も多くあるものでした。「学生寮に比べれば、金銭的な負担を軽減できる合宿所を持ちたい。」数年前より女子にも合宿所を準備したいと思うようになったのは言うまでもありません。