2023/03/27 15:57
✍️「10センチ差」で泣いた過去も 高みを目指し努力続ける理由
桑江良斗 選手(自衛隊体育学校)のインタビュー記事を制作しました!
「応援されるにふさわしい人に」恩師の言葉胸に刻み
----------------------
「気が変わらなければ来年も声を掛けてもらえませんか」。中学2年生の夏、アーチェリーの名門・近畿大学から3年生と勘違いされ、附属高校にスカウトされたのが出発点。
国内トップ級の活躍をみせる現在だが、順風満帆ではなかった。
近大の2年生で挑んだ大会は上位8人が日本代表候補に選ばれるところ、9位。延長戦で8位の選手が放った矢の方が的の中心まで10センチほど近かった。
不振に思い悩む日々が続くが、近代洋弓部の主将を任され「スイッチが入った」。山田秀明監督は「練習で周りが6本なら、7本8本打つ。それまで以上に努力するようになった」と当時を振り返る。
今ではナショナルチームを引っ張る存在だが、活躍するほどにある言葉を胸に刻む。
「応援されるにふさわしい人でありなさい」。高校時代の恩師の担任教師に口酸っぱく言われた言葉。「競技結果だけ残せばいいのではなく、人として誠実であり続けなさいという教えになっています」
休日は好物のオムライスやカレーを求め食べ歩く。オンとオフの切り替えがプレッシャーを跳ね返す秘訣という。
「活躍できれば競技環境がもっとよくなる」。本人は首を振るが、周囲は「努力家」と口を揃える。パリ五輪という高みに照準を合わせ、練習に汗する日々が続く。