2023/03/29 14:36
✍️憧れの背中を追い続け 「日本女子代表を引っ張る存在」目指す
野田紗月 選手(近畿大学)のインタビュー記事を制作しました!
胸を借りる「毎回」の3本勝負に思い沸き立たせ
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大学3年生の冬、ナショナルチームの選考会。前年に次点で落選し、リベンジを誓った舞台だったが、一矢また一矢と狙いと違う場所に刺さっていく。思わず涙が頬を伝った。
そんな時だった。「まだ終わらないぞ。行ける」。再起を見守ってきたコーチは望みを捨てていなかった。戦況を立て直し、初のナショナルチーム入りを叶えた。
いつもそばには奮い立たせてくれる人がいた。W杯メダル獲得経験者で、ナショナルチームで活動をともにした杉本智美さんもそうだ。
練習が重なる日は毎回、3本勝負で胸を借りる。高い技術に触れるたび「少しでも追いつきたい」と思いを沸き立たせてきた。
大学卒業後、社会人チームで同僚に。「日本女子代表を引っ張ってきた杉本さんのように自分もなりたい」。近くて遠い、憧れの背中を追う日々は続く。
プライベートは、映画のセリフをそらんじれるほどのジブリ好き。故郷・福岡に帰省した際は父・芳雄さんに連れていってもらう焚き火が大事な時間だ。
十代から親元を離れ、勝負の世界に身を置いてきた。「サッカーのなでしこジャパンのようにアーチェリーも女子の活躍をみせたい」と語る。
大好きなアーチェリーがもっと盛り上がるように―。競技者として自分のためだけではない、一矢と向き合う理由が生まれている。