2023/03/31 10:14
✍️「最下位」の過去からナショナルチームに くじけず前に進めた訳
飛田和真 選手(慶應義塾大学)のインタビュー記事を制作しました!
大一番を制する「マニュアル」つくったことも
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大学で機械工学を学び、アーチェリーとの向き合い方も細かい戦略を立てる頭脳派だ。
大一番で雑念を生まないように、と競技中の行動をまとめたマニュアルをつくったことも。フォームが崩れた時の利き手の修正方法まで緻密に盛り込んだ。
練習の熱量も周囲を驚かす。不調に陥ると大学の洋弓場にある小屋にこもり、近射と呼ばれる練習で500本以上の矢を打ち込む。
ある下級生は「元々上手い先輩があんなに練習している。負けてられないと思わせてくれる存在」とうなずく。
ナショナルチームの一員だが、上り坂が続いたわけではない。高校時代、関東の大会では最下位を経験。強豪・韓国の選手らと臨んだ合宿では点数が全く伸びず、うつむくしかなかった。
それでも、くじけなかったのは「アーチェリーが好きだから探求心が生まれる」。また、選手で活躍し、目を掛けてくれた大学OBの「今持っているもので勝負するしかない」との言葉に等身大の自分を受け入れる大事さも学んだ。
リフレッシュは銭湯に通うこと。サウナに入って、外気浴をしていると「競技のアイデアが生まれ、気持ちも整う」。競技一色の日々だ。
ナショナルチームは結果が問われる。「1本の矢で試合が大きく変わる。極限の緊張感が魅力。見ている人にもそれが伝わる自分のアーチェリーをしたい」と前を向く。